それぞれの文化で育った技術が、海を渡って交差した話 — なぜ「髪質改善」は再定義が必要なのか —
- Kyiii

- 1月21日
- 読了時間: 3分
更新日:7 日前
縮毛矯正と髪質改善。
この2つの言葉がここまで混線してしまった理由は、
技術そのものではなく、文化と定義の違いにあります。
*この記事は、
の連載の一部です
技術は、もともと文化の中で育つ
まず大前提として、
髪質に合わせて質感をコントロールするという考え方は、
日本の縮毛矯正の中に、ずっと昔から存在していました。
アルカリを強くすればしっかり伸びる。
弱くすれば、伸びは甘いが質感は柔らかい。
アイロンの入れ方、温度、テンションで仕上がりは変わる。
つまり日本では昔から、
しっかり伸ばすストレート
自然さを優先するストレート
両方を縮毛矯正の中で使い分けていたのです。
ただし当時は、
それを分けて呼ぶ「言葉」がなかった。
海外では「めっちゃ伸びる」で一気に定着した
一方、海外。
特に欧米では、
日本ほど強いくせ毛を前提にした文化がありません。
そのため、
「とにかく、めっちゃ癖が伸びるストレート」
この一点で、日本の技術は評価されました。
結果として、
Japanese Straightening(ジャパニーズ・ストレートニング)
という名前で、
「強力に癖を伸ばすストレートパーマ」として
シンプルに定義され、定着していきます。
ここでは、
質感調整
繊細な使い分け
よりも、
“伸びる”という分かりやすさが重視されたのです。
日本には、もともと「髪質改善ストレート」があった
ここが重要なポイントです。
日本では実は、
今で言う「髪質改善ストレート」に近い発想は
ずっと昔から存在していました。
ただ、
縮毛矯正
ストレートパーマ
という大きな枠の中に含まれていて、
言語化・定義されていなかっただけ。
のちに、
めっちゃ癖が伸びるもの → 縮毛矯正
質感を整えるもの → ???
となったとき、
後者に名前がなかった。
本来は「ケラチンブローアウト」として入ってくるはずだった
海外から日本に入ってきた
ケラチンブローアウト。
これは本来、
縮毛矯正ほど伸ばさない
質感・扱いやすさを整える
という、
質感調整ストレートとして扱えばよかった技術です。
つまり、
強い構造変化 → 縮毛矯正
穏やかな質感調整 → ケラチンブローアウト
という関係性のまま、
日本に入ってくることもできた。
しかし、日本では「髪質改善」と再定義されてしまった
問題はここです。
日本では、
ケラチンブローアウトが
「髪質改善」
という、
非常に間口の広い言葉で定義されてしまった。
結果、
ストレートなのか
トリートメントなのか
どこまで変わるのか
が曖昧なまま広がり、
技術の階層がねじれてしまったのです。
だから今、再定義が必要になる
これは失敗ではありません。
むしろ、
日本の縮毛矯正の技術力が高かった
質感調整という発想が元からあった
からこそ起きた混乱です。
ただし今は、
「髪質改善」という言葉の中身を、
技術ごとに整理し直す段階
に来ています。

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